外壁材の役割

◎ 外壁材だけではなく下地や他の材料との組み合わせで性能を高める

外壁材は風や雨などを防ぐためのものだけでなく、プライバシーの保護やデザイン性など様々な役割があります。家の外壁は最も人の目につきやすい場所です。そのためデザイン性は必要不可欠と言えるでしょう。

また耐水性や断熱性、防火性などの機能面も重要です。場合によっては外壁材を交換することによって、質が低下する可能性もあるため注意してください。またメンテナンス性も大切です。メンテナンスがしやすいかどうかも考えるようにしましょう。

つまり外壁材は、様々な視点から選択する必要があります。あらゆる機能を全て兼ね備えた外壁材はありません。基本的には外壁材だけではなく、工法や他の材料、下地などを組み合わせて性能を高めるようにしましょう。

◎ 種類や仕上げの方法によってメリット・デメリットがある

外壁材は素材や仕上げの方法によって、いくつかの種類があります。

モルタルは、砂とセメントを混ぜ合わせた外壁材です。モルタルを使用する最大のメリットが高い防火性能、どんな形状でも使用することができる点でしょう。しかし現場で職人によって施工されます。そのため職人の腕によって仕上げや耐久性に違いが大きいです。同じモルタルを使用していても、リシン仕上げやスタッコ仕上げ、吹き抜けタイルなど様々な仕上げ方法があります。モルタルの最大のデメリットであるひび割れを防いでくれる仕上げの方法もあるので確認してください。

次にサイディングです。サイディングは工場生産なので品質が比較的安定しています。サイディングの種類は、窯業系や金属系、樹脂系、木質系です。それぞれの種類によってメンテナンスのしやすさや機能性、コストパフォーマンスが変わってきます。そのため使用する前に、どのような種類なのかも確認するようにしてください。

タイルは粘土が主成分の外壁材です。タイルは傷や摩耗などに強いと言った特徴があります。ただ完全にメンテナンスがフリーになる訳ではありません。つなぎ目やコーキングの劣化は起こりえます。そのため定期的にチェックするようにしてください。

ALCと呼ばれる外壁材もあります。これはケイ酸質や石灰質、アルミニウム粉末が主原料です。ALCは断熱性や耐火性に優れているといった特徴があります。ただし防水性はほとんどありません。そのため防水性は、他の材料で調整するようにしましょう。またつなぎ目は必ずあるため、劣化していないか確認するようにしてください。

それぞれの外壁材の特徴を知り、どの外壁材を使用するか検討して下さい。ただ他の材料との相性もあります。専門家の意見を参考にしながら、予算や希望に応じて選ぶと良いでしょう。