外壁塗装 見積術 テクニック

外壁塗装の工事費用見積り術 相場より安くするコツ


家の壁の色が黒ずみ、汚くなってきた気がする。壁にヒビが入っていることに気がついた。など、外壁の問題に悩んでいる方におすすめの、外壁塗装工事の見積りをチェックする方法をご紹介します。大切な家を長持ちさせるために必要な外壁塗装ですが、工事の中身をまったく知らずに無駄な高額費用を支払わずにすむよう、満足できる塗装工事を頼めるように、外壁塗装工事とその見積り内容について調べてみましょう。

外壁工事はどんな場合に必要?

新築で家を建てたばかりの時にはピカピカで汚れなどまったくない外壁ですが、築年数が経つにつれ徐々に外壁にヒビが入ってきたり、汚れが目立ってきたりと気になる所が出てきます。平均的には、新築の場合でだいたい10年経過した辺りから塗装のことを考える方が多くなります。

◎ だいたい10年経過でメンテナンス

10年ほど経過すると、少しずつカビが広がってきたり外壁の色があせてくる場合が多いのですが、外壁の材質や家の周りの環境などでも変化の表れ方はそれぞれ異なります。10年よりもっと長い期間がたってもそれほど汚れの目立たない場合もありますが、やはりずっと暮らしていると自分では外壁の変化に気がつかない場合もあるので、外壁塗装の時期は平均的な10年位から15年を目安に考えるといいでしょう。

塗り替えをする場合には、塗り替え時の外壁塗装の種類によって次の塗装時期の目安も変わってきます。フッ素塗料や断熱機能のある高品質な塗料などの場合には、一般的なシリコン塗料よりも長い期間外壁の美しさを保つことができます。また、塗装前の外壁の劣化がはげしい状態でもそうですが、塗装工事で作業が丁寧に行われていなかった場合などにも外壁塗り替え後の耐久度が落ちる場合もあるので、工事を頼む業者の選び方も気をつけたいところです。

◎ 塗装工事のメリットは大きい

塗装時期より少し早めの塗り替えでも、夏の暑さや冬の寒さを和らげてオールシーズン快適にすごせる断熱性能の高い高機能塗料に塗り替えることで、快適にすごしながら暖房代や冷房代の節約にもつながるというメリットもあります。平均的な塗装時期にも気を配りながら外壁の状態をチェックして、劣化が進む前のできるだけきれいな状態の外壁を保つことで、結果的には家の寿命を延ばすことにもつながります。外壁塗装にお金を使うのがもったいないと感じることもあるかもしれませんが、長い目で見ると、大切な家を長く維持できることにつながるので逆にお得なことともいえます。

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外壁塗装の平均的な金額をチェック!塗る面積や塗料にも注意が必要。 

外壁塗装工事にはいったいいくらの金額がかかることになるのでしょうか。外壁塗装にかかる金額は、見積書の項目別に「足場代、養生代、洗浄代、下地処理代、下塗り、塗装代、その他(清掃等)」などがあります。「塗装面積×塗料の値段」の金額が基本の外壁塗装代になり、塗装をする場所の面積や使う塗料のグレードによって外壁塗装の金額が大きく変わることになります。

◎ 塗装費用の試算術

建坪が30坪の家の場合には、塗装面積は平均的には約120㎡になります。それから建坪20坪の場合には100㎡、40坪の場合には140㎡。これらの平均的な面積を目安に考えて塗装代を計算してみることで、塗装代の大体の金額を出すことができます。ただこれはあくまでも目安の面積になります。家によっては外壁の凹凸などによって塗装面積が増える場合もありますので、詳しい塗装面積を調べたい時には、家を建てたときの図面をみるといいでしょう。幅や高さなど、はっきりとした面積がわかります。新築の家の場合は家の引渡し時には図面を受け取っているはずですから、その図面に載っている壁全体の面積から、窓やドアの面積を引くことで塗装面積を計算することができます。もし図面がない場合には、目安の塗装面積を参考にするといいでしょう。

◎ 塗料のグレードと平均的な費用

壁の塗装に使用する塗料にもさまざまなグレードがあります。シリコン、ラジカル、フッ素、遮熱・断熱、光触媒などのグレードが主なもので、グレードによって機能性や耐久性が異なり、それぞれ値段も変わってきます。他にも、以前は耐久年数が少なく安価なアクリルやウレタンが使われていましたが、現在は使われなくなってきています。現在人気の有る塗料のシリコンやラジカルは耐久年数が10~15年程で、塗装代は1㎡あたりの平均単価が3000円以内になります。シリコンよりもラジカルの方が若干、耐久年数が長く値段が高めになっています。

フッ素以上は高機能塗料として高価でもあることから、まだそれほど施工数が多くはありません。フッ素や断熱・遮熱、光触媒は耐久年数が15年以上で平均単価は4000円~5000円前後になります。高機能塗料の場合には、種類によって性能や値段が大きく変わってきます。ロケット開発技術が生かされた高級断熱塗料など、家の中を快適にできるような塗料などもあり、機能性と耐久性を優先したい場合にはおすすめです。

◎ 自分でできる、見積り書の確認テクニック

通常見積り書の塗装代単価には、塗料3回塗り分の値段と作業代が含まれています。塗料は下塗り、中塗り、上塗りをするので、見積りに下塗り代金が別にあった場合には中塗り、上塗りの2回塗り分の代金になっています。塗装代は、求めた塗装面積と平均単価を掛けた金額がおおよその費用目安になります。見積り書をチェックする時には自分で簡単に平均額を計算してチェックすることで、見積りの内容が納得できる金額かどうかがわかります。

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見積りは数社からもらって比べる方が良い?チェックする項目は?

外壁塗装工事を行う時には、できれば3社くらいから見積りを取ることをおすすめします。1社からだけでなく数社から見積りをとって比較することで、価格や工事内容などを比べることができます。塗装工事代金や施工内容による代金の差はもちろん、塗料の種類などが記載されているので、塗料の内容を比べることもできます。使用する塗料の品質にこだわりがある場合には特に見積り書のチェックは重要になります。見積りの項目には、外壁塗装には塗装代のほかにも「足場代、養生代、洗浄代、下地処理代、下塗り、塗装(2回塗り)、その他(清掃等)」などの費用が記載されています。

◎ 必ずチェックしたい「足場代」

このなかでも足場代は高額ですが、塗装工事を行うために必要な費用として必ず見積りに入っています。この見積りはどの業者もそれほど費用に大差が出ない部分なので、他の業者の見積りと比べて高すぎるようなことがないか、安すぎる場合には本当に安全なのかというところもチェックしておきたいところです。少ないけれど、自社で足場を組む事ができる業者は足場代が安くすむこともあります。足場は1㎡900円ほどが平均的な単価になり、建坪約30坪の二階建住宅の場合で15万円程度というのが目安になります。足場面積をもっと詳しく知っておきたいという場合には、計算することもできます。家全体のまわりを囲むように足場をつくるので、家の「横幅×縦幅×2×高さ」で大体の足場面積を出すことができます。足場を組むだけでも高額な費用がかかることから、外壁の塗装だけでなく屋根周りの修理や屋根の塗装なども一緒に行う場合も非常に多いです。何度も足場代がかからないようにまとめて工事を行った方が無駄がないので、近い時期に塗り替えが必要な場合など、屋根の塗装も一緒に行った方がお得な場合もあります。屋根の修理や塗装を行う場合には、先ほどの目安とする面積よりも足場の高さが必要になる場合もあります。

◎ その他の考慮すべき項目

外壁にたまった長年の汚れやコケなどをきれいに落とすための洗浄は、塗装面積と同じ広さの面積に1㎡あたりの単価をかけた費用がかかります。単価は200円から300円位が平均的な金額です。外壁にできたひび割れや、劣化による壁面素材のはがれなどをきれいに処理する下地調整も大切な項目です。小さなひび割れでもそのままにして上から塗料を塗ってしまうと塗装が長持ちせず、またすぐに塗り替えしなければならなくなります。もし外壁にけっこうなヒビが入っていたり崩れた場所があるなど劣化状態が進んでいる場合には、外壁の下地調整費用が少し高めになる場合もあります。その他の費用には片付けや掃除費用、現場管理費などが含まれます。これは塗装に関係した修理の時の廃材の有無などによっても大きく金額が変わる費用なので、見積りに疑問がある場合にはその他費用の項目に含まれている内容について業者に確認してみるのがいいでしょう。

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工事費用見積もり術 まとめ

外壁塗装工事は大切な家を守るための工事です。できれば数社から見積りを取ってそれぞれの業者の特徴を比べることで費用が適正かどうかを確認しておきたいもの。一番安い業者が良いのではなく、項目ごとに納得できないような価格が提示されていないか、塗料の質は充分か、安いけれど安全性、耐久性の維持のために必要な項目を削られていないかなどに注意して業者を選ぶことが大切です。自分でも知識を身に着けて、長い期間きれいな外壁を保てるような良い業者に頼めるようになりたいですね。

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